ピョートルの小説

第一章

巷に主人と職と同人誌を求め侍が秋葉原を練り歩いている時代。
歴史はそこから始まる。

一人の青年が闇に浮かぶイカ釣り舟を眺めていた。

ふと、気づくと鳥の泣き声が止んでいた。青年は不審に思いズボンを脱いだ。

風がブリーフをかすめる。・・・いつのまにか青年は汗をかいていた。

たまらなくなってワイシャツを脱ぐ。
すると青年は恐ろしいことに気付く・・・ブラが少しきつい。
しかし、もう行きつけの店はしまっていることに気付く。
ちっ、軽く毒づくがもう遅い。

それより青年は駆け抜ける威圧的な空気に動けないことをブリーフのずれを直そうとして気付く。
ザッザッザッ。足音が背後で止まる。
―この俺が気配に気付かなかった!?何者だこいつ?
しかし、やられるわけにはいかない。ヒュッ。一瞬の出来事だった。
景色が止まる。青年は相手の背後をとったつもりだった。

しかし、そこには愛用の抱き枕があるだけだった。
・・・変わり身の術か。「ふっ。帰るとしよう」

しかし、これはただの余興にすぎない。
なぜなら彼はズボンもワイシャツも忘れて帰ったためにその後警察に追いかけられて
朝刊の一面を飾ることになったのだから。

のちにこの事件はブリーフの追憶として日本史の教科書(304Pに)に載ることになる。

・・・・つづく

第二章

家に着くと手にはあふれんばかりの下着が。
まあ、逃走中の収穫はヨシとしよう。

それより、それよりまずあれだ。
何か俺の部屋にマッチョで超兄貴みたいな歯ぐきむき出しのやつが
俺の収穫をバックにしこたま詰め込んでるんですが。
・・・超兄貴と目が合った。一瞬の間に空気が凍る。
超兄貴が跳ぶ。・・・美しい。次の瞬間超兄貴は窓に手をかけていた。
「し、下着泥棒ー!!」―逃がすわけにはいかない。
「うぉぉーー!!」青年が叫んだ。衝撃が超兄貴を襲うと同時に青年の股間が膨れる。
・・・この男ニュータイプか!!。しかし、超兄貴が思うこと一秒。
青年の股間の中華キャノンはすでにオールグリーンで銃口が輝いていた。
「鳴り響け!!俺のメロス!」青年は叫ぶ。―やられる!!
超兄貴はとっさに避けたがバックをかばったために左腕を射ぬかれる。
「ぐわぁ、も、持ってかれたー!」青年はバックを奪い返す。
超兄貴は腕を再生しつつ空を跳び隣の家の屋根に乗り移る。
「ふっ。このオナホールはもらって逝くぞ。でわな」
超兄貴は空中に待機していた飛空艇に飛び乗り空へ消えた。
「シンディー(オナホールの名前)!!」
青年の手は空を切るだけだった・・・
「ちきしょう。せっかくニュータイプになったというのに。好きな娘すら守れないなんて」
青年はただただ自分を責めた。

ガチャ。不意に扉が開くと一人の女性が立っていた。
「あなたは一人じゃないわ。一緒に逝きましょう」青年は女性の手をとる。

青年は思う。まだ全てが終わったわけではないと。
そして青年は女性とともに旅立った。・・・このとき。

隣の家の人が全裸でマッスルポーズをしながら全て見ていたことはまた別の話。

・・・つづく。

第三章
「アイマスクを取りなさい」女性の声がする。
「こ、ここは?」
青年はあの電波少年でよくあったように女性と部屋をでた後に
ショッカーにアイマスクを付けられたまま拉致られ、
中二の夏に初めてエロ本を見つけたトイレに押し込まれていた。
「うっ」目頭が熱くなって涙が出た。「感動してる場合じゃないわ」

ブゥン。目の前にあの女性のビジョンがでてくる。
「上半身裸になって水を流しつつトイレットペーパーを引いてみて」
青年は言われたとおりにする。途中、壁に書かれた“巌頭の感”が気になった。
ウィーーン。ガタゴトガタコト。歯車が回る音がする。ズゴゴゴーー。
便器が中の水をこぼしながら真っ二つに割れる。完全に割れると床が開いた。

青年はただ落ちるしかなかった。・・・上半身裸になった意味はあったのか?
便器が割れた理由は?――その答えは誰も知らない。・・・光が見えてきた。
ドサッ。目の前にはあの女性が立っていた。「ようこそ。そしてさようなら」

トスッ。「えっ」青年はそこまでしか声がでなかった。

・・・つづきません。

戻ろう、僕たちの世界へ